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古着、ドクターマーチン、沈船ダイビング、海外旅行など雑記ブログ。Ex 観光ガイドブック出版社勤務、JICA海外協力隊 2018-1次隊 ミクロネシア連邦チューク州。月間約8万PV。訪問国は約50カ国。執筆依頼、取材、問合せはコチラ。

一発合格!JICA海外協力隊の受験・面接対策まとめ【青年海外協力隊、書類、受験、面接、応募書類公開、エントリーシート、面接、質問、服装、緊張、対策】

一発合格!JICA海外協力隊の受験・面接・質問対策まとめ

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2017年春募集の青年海外協力隊を受験し、2018年1次隊に合格した。初受験で合格、しかも第1希望での合格は嬉しい。その時のポイントを忘れないように書いておく。

この記事では自分が意識した青年海外協力隊(現名称はJICA海外協力隊)の書類審査、面接の各攻略法をまとめた。書類応募~面接まで網羅した攻略記事。どのような考え方で望むべきか、ポイントを紹介。実際の面接についても、なるべく具体的に他の隊員ブログにはなかった情報を記載した。応募書類の内容をそのまま記載しているのでご参考頂ければ幸いです。

JICA海外協力隊の応募書類 、書類審査対策

俺の場合は応募時に社会人4年目で、観光関係の仕事だったので職種は観光で応募。1次試験である書類審査はWEBでの応募。システムがしっかりしていて、下書き保存もできる。後の面接ではこの書類が面接官の手元にあり、それをもとに面接するのできちんと記入する必要がある。

応募書類の記入時に考慮すべき6つのポイント

応募書類の記入時にポイントになる部分は下記の6点。

  1. (社会人の場合は)過去の実務経験を具体的に。面接で聞かれる。
  2. 職種に関係する資格があれば趣味でも何でもアピール。俺はダイビングが観光資源の国を希望していたのでダイビングライセンス保有で、趣味であることを書いた。
  3. ボランティアに関する考え方。これも面接で必ず聞かれる。JICAの説明会に行けば聞けるが、ポイントは「自発性、公益性、無償性、現地の人と共に」。
  4. ・先輩隊員から話をきちんと聞いているかどうか
    →実際にできることできないことのイメージが具体的で現実的(変な夢や変な理想、偏見を持ってない人)
    →隊員の苦労話を聞いていて、途上国の現状を把握している(つまり、夢だけ持ってて現実味がない、現実を知らずに頭でっかちで実際には挫折する、現状理解していないので辞めるような人は派遣したくない)
  5. 帰国後のプラン(青年海外協力隊に行っただけではあまり社会的評価を得られない恐れもある)
  6. 職種別質問(応募職種ごとの専門面接はむしろここしか聞かれないくらい。相手は専門家の面接官なので上辺だけの知識、経験だけでは通用しない)

上記をふまえてきちんと書いたほうが、面接でなんとかなる。書類は応募条件を満たしていれば正直、ほぼ通るが、面接がうまくいかないケースが多い様子。

ちなみに応募条件(実務経験や語学必須条件など)に未達の場合、書類はなかなか通らないらしい。書類が通るケースも稀にあるらしいが、よほど他に光るアピールポイントがあるか、応募者が全くいないかのどちらからしい。

書類でお酒やアレルギー、タバコの喫煙有無を聞かれる欄があるが、正直に記入すべき。特殊な病気・アレルギーでなければマイナスにはならないので安心して正直に書こう。俺もタバコ吸ってることは普通に書いたし、動物やほこり、花粉のアレルギーがひどいことも書いた。

あともうひとつ大事なポイントが、自分が希望する要請を理解していること。面接でも希望している要請のことはけっこう聞かれる。なぜこの要請を選んだのか、なぜその国なのか、なぜこの職種なのか、などなど。第3希望まで書けるが、俺は第1希望のみ書いた。他の要請に行く気がなかったし、その要請が一番自分を活かせると思ったからだ。その理由が論理的に話せたことが合格につながったと思う。

なので、要請を選ぶ時に、どれでもいいではなく(けっこうそういう人多そうだけど)1~2つに絞って具体的なイメージや知識をつけたほうがいい。そもそも、どこか1つの要請にきちんとした考えや意欲がある人だったら他の要請でも活躍してくれる可能性が高いだろう。なので本心はどこでもいい、という人でもどこか強く希望、興味を持っている要請を考えて書類を書いたほうがいい。

どこでもいいと言う人が多そうな職種(特に応募がしやすい職種)もあるが、「どうしてもこの要請がいい!」って人の熱意は強い。そういう人と面接では争うのでそういう人から合格を出していくと、なかなか枠は余らないんだろう。

ちなみに、書類提出後しばらくすると、応募者状況がJICAのサイトにアップされる。職種ごとに何人応募しているのか見れる。遡れば、過去の職種別合格者数も見れるので、参考になる。

ただし、適任者がいなければ合格者なし、という要請も多いので注意。俺の時も職種「観光」の要請が17くらいあって、受験者は約30人で、合格者数は約10人だった。つまり、7つの要請が合格者なしで次回募集に繰り上げになったわけだ。

実際の応募書類原文(1)共通設問の応募書類

下記が俺の応募書類の原文だ。プライバシーの問題で一部、文字を変えたがほとんど原文のまま。一応、これで一発合格したが読み返すと違和感がある(笑)

応募書類の共通設問

(1)ボランティア活動に参加する動機、抱負について記述してください。(260文字以下)

1つは海外青年協力隊への憧れ。昨年、マラウイに派遣されている友人を訪ねた際に現地に溶け込んで現地の人と一緒に、活動をしている姿に衝撃を受けた。友人の姿を見て元々海外旅行好きな私は海外青年協力隊に憧れるようになった。私はボランティア経験もあり、興味を持って調べてくと、自分に合う観光職を見つけた。もう一つの理由が観光。自分の好きな分野で貢献できることに魅力を感じた。マラウイで見た彼のように私も現地に溶け込んで、自身も現地の人も楽しんで行えるような、現場から感謝されるボランティアになりたい。

(2)ご自身が考えるボランティア活動の意義、目的を記述してください。(260文字以下)

私は「自分も現地もみんなが楽しめることが大事」だと思う。そのため、現地を好きになることが一番のボランティア活動だと思う。物を人に伝える、知ってもらう時には自分の好きな場所、物だからこそ本気になれるはず。もちろん、現地を好きになることは現地の人と良好な関係が欠かせない。同じ物を好きな人たちが一緒により良くしていくことで自分も楽しく、多くのことを学び、現地の人もそれにより発展、利益ができるのが理想の形ではないか。どちらかが負担をするのではなく、お互いが学び合い、助け合い、お互いに利益があることが大事だと思う。

応募する職種に関する一般的な質問

(1)この職種を選択した理由(260文字以下)

大きく2つある。1つは自身が海外旅行が好きで、現在関連する会社に勤めていること。旅行の経験も仕事の経験も自身の経験が最も活かせるのが観光職だと感じた。

もう1つは観光地側の仕事がしたいこと。現職のメディアとは異なる、受け入れ側である観光地側に立って、観光マーケティングを行いたい。

(2)この職種に対するご自身の経験(実務等)、技術適合性(セールスポイント)を具体的に挙げ記述してください。その際、ご自身の選んだ要請内容に対しての技術適合性についても触れてください。(850文字以下)

現職の日本人旅行者に対する企画、広告、宣伝を通して学んだこと、自身の海外旅行で学んだことが大いに活かすことができるのが、旅行職の要請だと思う。自身の事例では、海外現地の観光局の広告を制作する際は日本人旅行者の嗜好がわからない担当者に対し、「目を引く写真をメインに、何がどこで見れるのかわかるように」というアドバイスのもと、企画を行った。また、自身の経験を活かした事例として、ある会社の優待を活用した海外モデルルートを制作し、ウェブ上で宣伝を行った。その際には各優待の内容(ターゲットに合っているものか)、立地(簡単に行けるのか)、個人旅行者としての需要、要望(需要がないと優待だけでは誘客できない)などを総合的に判断することで内容を企画した。上記のような、知識、景観は観光職で大いに役に立つはずだ。また、一方で現職で培った営業スキルも活かすことができるはず。現職の新規事業の営業を担当した際には誰も知らない商品を営業するため、新規の電話アポや飛び込み営業などでとにかく営業機会を増やした。営業先開拓の際はインターネットをもちろん活用したが、他社製品を参考にしたり、現営業先に相談したり、飛び込み営業をしたり、足でも稼いだ。その際に感じたことはどんなものでもどこかに需要がある、こと。諦めず営業活動を続けていれば商談になる会社が必ずある。この経験は、知名度の低い、予算のない、発展途上国で観光販促を行う上で活かすことができると思う。もし、知名度の低さが原因で商談にならなくても、必ず知ってる人はいる。諦めず、多くの商談交渉を行いたい。また、現地で事がうまく進まなくても、理由が異なっても日本も海外も事が基本うまくいかない。とにかく諦めず続けることが大事、という考え方を持つようになったのは前述の営業経験があるからだ。

(3)この職種に携わる際に想定されるご自身の弱点を記述してください。(190文字以下)

現職では掲載料金を払う広告を主に扱っており、予算の限られた途上国で重要だと思う予算のかからないPR領域の知識、経験が不足している。予算の無い中での工夫や、コネクションの重要さなど、途上国ならではの方法を先代ボランティアや他観光職の活動内容を多く学びたい。

(4)自己PR(希望した職種に関係する経験以外で特筆すべき経験を記述してください。)(240文字以下)

海外居住経験はないが、海外旅行経験をPRしたい。私は約40カ国以上を旅行してきた。途上国滞在や約1ヶ月の旅行などの経験があるため、途上国慣れはしているつもりだ。多くの国を旅行してきた経験は私に多様な思考があることを教えてくれ、自身の気持ちの持ち方にも余裕ができた。

その他の質問

3.帰国ボランティアの体験談や報告書等で心に残るエピソードや、ご自身が実際の活動に取り入れたいと思うアイデアなどを記述してください。(190文字以下)

観光隊員OBに聞いた話の中で、「観光客がたくさん来ると仕事が増えるから嫌だ、と言う現地スタッフもいた」という話が印象に残っている。途上国であれば職場の雰囲気や受け入れ体制の限界など多くの障害がある。バランスを逸脱した状態で誘致をしても来た旅行者も不満が残るだけになってしまう。現地スタッフの意識から孤立しないよう、バランス感覚を大切にして、現地をリードできるような存在になりたい。

4.実際に派遣された場合、どのようなボランティア活動を行うのか、活動内容、日常生活を含めて具体的に記述してください。(240文字以下)

まず自身が観光をすること。定番の観光地からローカルスポットまで旅行者や現地の人と一緒にまわり、任地を好きになることを最優先したい。同時に、各観光施設にヒアリングを行い、現地の意識や認識を知りたい。また、すでに来ている日本人旅行者とも機会があれば話をし、色々な意見が聞きたい。どんな嗜好で来ているのか、属性、旅行方法などを知ることで長所短所も見えてくるはず。とにかく、現地の人、物、観光客と常に関わる日常生活を行いたい。そこで得た話と、自身の意見を交えた計画を練っていきたい。

5.帰国後、参加経験をどのように生かしたいか記述してください。(240文字以下)

現職で得たメディア側、ボランティアで得る観光地側、両者の視点で学んだ観光マーケティング知識を活かしていきたい。また、海外青年協力隊で英語の能力を伸ばし、将来は海外での就業も視野に入れている。海外、国内問わず自身が気に入った場所、物に関わり、本気でその場所に貢献できるような人材になりたい。

実際の応募書類原文(2)職種別 専門設問の応募書類

ここからは観光職向けの専門質問。各職種ごとに設定されている。

観光振興を推進しようとしている開発途上国の地域を、国内外の市場を対象にマーケティングする際のポイントを3つ挙げ、それぞれについて簡単に説明しなさい。

1つ目が現状認識。今、どんな人が来ていて、どうして来ているのか、どんなイメージを持たれているのか、なにが受けているのか、なにが足りないのか、現状認識をすることで強み、弱みがわかる。2つ目はターゲットの設定。嗜好の多様化が進んだ近年では大勢に受けるコンテンツを作ることは難しい。人、金、観光、資源が限られている途上国ではなおさら現状認識をした上で、なにを使ってどこを狙っていくのか、明確にすることが大事。3つ目はコンテンツの取捨選択。難しい部分ではあるが、観光において平等性はなく、受ける物と受けない物がはっきりする。政府機関だと平等性が大切になってくるが、捨てる勇気をどこまで持てるかが大事だと思う。コンテンツに優先順位をつけ、紹介をしていくことで効率の良さ、ニッチに特化した訴求を行うことができる。

希望配属先の地域の観光マーケティングには、①で挙げた3つのポイントを具体的にどのようにすると効果的か、自分の考えを述べなさい。

1つ目の現状認識。過去に3代ボランティアが派遣(補足:応募時にネットで調べて先輩隊員がいたことを知っていた)されていたのであればある程度情報の蓄積があると思う。また、ダイビングで有名な場所であることがから、常に日本人旅行者は来ているはずだ。先代ボランティアや現地ダイビングショップなどから話を聞き、現状認識の仮説はすぐ作ることができる。2つ目のターゲットの選定は「グランピング」と「ウェディング」の2つを私は考えている。3つ目のコンテンツの取捨選択にも重複するが、ミクロネシアの最大の強みはジープ島だと思う。それをフルに活かしたターゲット選定を行いたい。現地の受け入れ体制にも大きく左右されると思うが、無人島での結婚式、無人島でのグランピングの受け入れ体制を整え、日本側でのパートナーを見つけることができれば可能性はあるはず。ただ、どちらにしろ現状認識をした上で、現地での相談、調査を踏まえた上でターゲットの選定とコンテンツの取捨選択は行う必要がある。

日本人旅行者を誘致したいという期待が配属先に強くあるけれども、客観的に見て、日本人誘致は容易ではないと考えられる場合、① なぜ配属先はこのような誤った期待を抱いたのか、自分の考えを述べなさい。

海外に出ると、日本人のイメージがかなり偏っていることが時々ある。金銭感覚や嗜好の違いを理解していないことが主な原因だと思う。国民性や性格など、第1印象が良いことも原因ではないか。また、過去はアジアといえば日本人旅行者が大半を占めていたので、簡単に旅行に来そうな印象を持たれていることがあるが、近年は中国、韓国などの台頭もあるためターゲットとなり得る国の知識が不足しているのでは。配属先を取り巻く環境と、世界的な観光トレンドの情報アップデートが必要。

 あなたはその期待にどのように対応するか?

日本人旅行者にもいくつかの属性、嗜好があるので、まずはターゲットにできる属性がないかどうかを考える。あれば、そこを狭く深く攻めるべきだ。また、ない場合でも日本人旅行者を最終目標として他国をターゲットとして考える。まずは近場や他国の観光客を呼ぶことで受け入れ環境を整え、同時進行でターゲットをしぼった日本向け宣伝をすることで、総合的に観光客を増やすことはできる。

JICA海外協力隊の面接・質問対策

面接の全体概要

1次試験(書類審査)の合格通知を受け取ると、面接日程と会場が指定される。面接は1日終日拘束。1ヶ月前まで面接日が確定しないのは社会人にとっては辛い。他の受験者ではどうしても休めないので嘘の忌引で来ている人もいた。

1次試験(書類審査)に合格すると、すぐ健康診断をしないといけない。費用は少しJICAが負担してくれるが、1万円近くは自腹になる。俺の場合は海外出張中に結果が出たので、間に合わすために急いで日本に電話して健康診断の予約をした。普通の企業の健康診断では検査しない、青年海外協力隊に必要な診断項目があったり、JICAの専用フォーマットに記入しないといけないので事前に病院に相談することを薦める。

俺が面接前に健康診断を依頼をしたのは東京駅近くの鉄鋼ビル丸の内クリニック。青年海外協力隊の健康診断に慣れているので、やり取りがとてもスムーズだった。

その他の健康診断(JICA・健康保険組合加入の方・学生) | 人間ドック・健康診断・ピル外来 東京駅八重洲口・ 大手町駅・日本橋駅から徒歩3分 鉄鋼ビル丸の内クリニック

面接会場、待機場所の様子

麹町の東京グリーンパレス。都心に位置する大型のビジネスホテル。朝からなので地方からの受験者は大変そうだった。俺は家から15分くらいだったので楽だった。お昼ごはんは持参。たしか地方受験者の人は移動費と宿泊費が一部支給される。宿泊先は新宿とかの指定のビジネスホテルだったそうだ。

特に服装は指定がないが、ほぼ全員リクルートスーツだった。今思えば教員や新卒が多かったからだろうか?俺は当日は紺色のジャケットと灰色のスラックス、茶色の革靴のオフィスカジュアルで行った。

ホテルの大広間と複数フロアの全ての部屋を貸し切っていた。待機場所になる大広間はこんな感じ。

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職種別に受験日が決められている。俺の時は観光、コミュニティ開発、野球、PCインストラクター、看護師、など。人気の職種は1日に受験者数が収まらないので数日間に分けて実施することがあるそうだ。受験者の総人数は多い。大広間には300人くらいかな。長机に並んで座る。これがけっこう狭い。

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面接当日のお昼ごはんは絶対持参を勧める!

お昼ごはんは持参。グリーンパレスはすぐ近くにセブンイレブンがあるが、オフィス街の真ん中なのでおすすめしない。昼間はめちゃくちゃ混む。他のお店が少し遠い。けっこう終日かけてスケジュールが指定されており、慌ただしいので絶対に持参を勧める。

見た感じ、ほぼ全員が持参していた。レンジや給湯器はない。お昼休みは45分しかないので、前後に面接があると全然時間がないから軽く食べれるものを複数個持っていくのがおすすめ。

面接の間の時間などで一時的に外には出れる。俺も気分転換に10分ほど散歩した。受付でJICA職員に「飲み物を買いに行きたい」とか「仕事の電話をしないといけない」とか言えば外に出してくれる。

当然、タバコは吸えない。どうしてもというならホテルのロビーに喫煙所があったが、面接待機会場から出るたびにJICA職員に外に出る理由を伝える必要があるし、吸っているのを見られるのはあまり印象は良くないだろう。 

面接当日の進行、スケジュール

面接のスケジュールはこんな感じ

8:30 受付開始 / 9:00 説明開始

面接スケジュール一覧と、記入が必要な書類が配られる

以降、17時ごろまでに指定された順番に

  • 一般的な面接(15~20分)
  • 専門的な面接(15~20分)
  • バイクに乗っていいか同意の書類の説明と記入
  • 青年海外協力隊に参加する際の状況書類(休職、退職、無職など)
  • (必要者のみ)健康診断相談
  • (必要者のみ)現職参加相談(休職のこと)

を行う。17:00頃解散。

9時開始の説明で、面接のシステムや仕組み、面接当日にて提出する書類、健康診断相談対象者などの説明がある。その後は、面接時間も全員違うので、各自のスケジュールで進行する。面接表はこんな感じ。当日の書類を参考に似たような参考画像を作った。番号で指定されており、自分の受験番号の時間に面接だ。

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会場では名札を着用する。受験職種と名前。これがあるので、机が近い人とは話すきっかけになる。俺も待ち時間に隣の人と話したのをきっかけに、周りの人とも仲良くなった。俺と同じ観光職の人も近くにいて、情報交換することもできた。

派遣前訓練まで、ほかの隊員候補と会う機会は、この面接日のみなので連絡先の交換や情報交換はここですることを薦める。俺も数人とは仲良くなって、連絡先を交換した。

この日の面接が終わったあと、夕方から夜まで少し話したりした。大広間全体で仲良くなるので、小さなグループがたくさんできる。そして、午後になると話し声が大きくなってきて、最終的にけっこううるさくなる。みんな話すし、面接が終わった人からやることがなくなるので開放的になるからだ。面接が最後の方の人は集中力を保つのが大変だと思う。

ちなみに自分の面接が終わっても、全員の面接が終わるまでは解散にならない。新幹線や飛行機などの都合がある人は事前に相談しておけば特別に途中で帰れるらしい。数人、帰っている人がいた。

青年海外協力隊面接試験当日の実際のスケジュール

当日の俺のスケジュールを参考に書いておく。昼過ぎの一般面接終了までは慌ただしかった。

  • 9時 開始
  • 9時台 書類をとりあえず全て書いた。周りの人と話し初めて、仲良くなる。
  • 10時台 面接の準備。エントリーシートを読み直したり。面接は10時からなので10時台になるとすでに面接を終えた人が出て来る。その人に雰囲気を聞いたり、どんなこと聞かれたか聞いた。
  • 11時台 俺の場合は最初が専門面接だった。
  • 12時台 お昼休憩。コンビニで買ってきた弁当とおにぎりを食べる。おやつのチョコレートも食べた。
  • 13時台 俺の場合は午後すぐに一般面接だった。
  • 14時台 書類を提出するために、ブースへ。
  • 15時台 現職参加相談ブースで相談してみた。
  • 16時~17時頃 全員終わったので解散
  • 解散後、仲良くなった人と食事して帰った。

現職参加のブースは現職参加制度を丁寧に説明してくれるので、迷っている人は行くべき。その場で、過去に自分の会社から行った人がいるかなども調べてくれる。俺はこの時に制度を丁寧に説明してもらったことがとても役に立った。結果、青年海外協力隊合格後に自分で会社にJICAの現職参加制度のことを説明して、休職が認められた(受験時は退職して参加するつもりだった)

青年海外協力隊受験時のバイク運転に関する同意、免許の確認

バイクに乗るかどうかの同意書だが、記入時にJICA担当と軽い面談がある。自分の希望職種の中でどれくらいバイクが必要な要請があるかどうかなどを見てくれる。もし、バイクが必要な要請が多ければ乗ることに同意しないと、枠的に合格率は低くなる。途上国での運転なので事故に遭う恐れもあるので慎重に決めたい。この面接時点ではバイクの免許の保有有無は関係ない。意思の確認のみ。俺の場合は元々普通自動二輪免許を持っていたし、乗ることは嫌ではなかったのでOKだしたが、観光職にはバイク必要要請がほぼなく、あまり意味がなかった。ちなみにバイク免許なしの状態でバイク免許必要要請に受かった場合、免許取得が必要。ただし、免許代金はJICAは出してくれない。

JICA海外協力隊の面接で聞かれたこと、質問

で、肝心の面接部分。面接には過去の仕事の実績を持っていった。自分が担当したパンフレットや本、企画書など。そういうアピール素材の持ち込みは全く禁止されていなかった。なにか成果物などを持っていけるなら持っていった方が好印象だと思う。

面接はホテルの部屋で行われる。受験番号順に待つので、この面接前に自分の前に面接した人と自分の後に面接する人と話せる。ここでも情報交換は必須。部屋はこんな感じ。

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部屋の中はベッドが運び出されていて、イスと机のみ。座って面接。ビジネスホテルの狭い部屋なので面接官との距離は2m程度。けっこう近い。

  • 面接官の手元には事前に提出したエントリーシートがあり、いくつかのところにマーカーが引かれている。すでにきちんと読まれているようだ。
  • たまにちょっと圧迫感あるけどひるまない。面接官は青年海外協力隊や各職種の専門家だから戦っても勝てないし、こっちのほうが未熟なのは当たり前。わからなければ聞いたり、むしろ質問し返したりした方が好評価だと思う。俺も「え?そうなんですか?それってどういうことですか?」とか普通に質問した。
  • 現地のことを知ったかぶりするのは危険。あくまで私の想定(行ったことないわけだし)です。現地に合わせて臨機応変に対応したい、というスタンスでいること。俺は「行ったことないので想定で、個人的な意見ですが」とか前置きしていた。「まずは現状把握が大事というか、もはやそれが全てだと思うのでまずはとにかく現地を歩く。話を聞く。その上で、今考えていることが誤っていれば修正して、活動する」という話をした。

一般面接で聞かれたこと、質問

一般面接はとても普通な感じ。就活みたいだった。とくに厳しい雰囲気でも和やかな雰囲気でもなく、淡々と終わった。(下記、各質問の→以降は俺が回答)

海外で活動中の協力隊の友だちに会いに行ったとかいてあるけどどんな友達?どう思った?それが志望動機につながってるの?

→友達の隊員としてのプロフィールを話した後、任地に行って見たこと聞いたこと、感じたことを話した。青年海外協力隊にはその友達を訪問して興味を持った、彼がかっこよかった、観光という自分の専門分野が活かせることを知って、興味を持った。

帰国後のプランは?

→正直、あまり考えていない。途上国、文化の違う世界で生きることは価値観が変わるきっかけになると思う。そうなった時に2年後、自分がどんな考え方をしているかわからない。むしろ、どうなるかわくわくする。今からあれこれ考えてそれを制限したくないし。ただ、英語を伸ばして海外勤務も視野にいれたい。今の素直な気持ちは、今の仕事と職種は同じで、それを活かして日本国内だけでなく海外も視野にいれて仕事をしたい

(志望理由について)それはボランティア経験とかから学んだこと?どうしてそういう理由になったの?

→思うことをそのまま答えた。

他の要請になった場合はどうする?

→一応、検討するけど第1希望以外の要請は興味がない。きちんとその理由も述べた。俺の場合はチュークのみを希望した理由として下記を挙げた。

・沈船ダイビングが好きだから

・観光という職種は遊ぶこと。遊んで、楽しいから友達を呼ぶ。単純に考えればそう。だから自分が好きになれそうな任地ではないと行きたくない。

・ある程度、旅行者が来ているチュークなら活動の幅が広がる

・帰国後の進路も考えて、英語以外の国には行きたくない

なぜこの要請を希望したのか?なぜ、ひとつの要請にしか希望をしていないのか?

→志望動機はよく聞かれる。志望動機も

1)青年海外協力隊への志望動機

2)希望している要請への志望動機

の2つが聞かれる。それぞれ別物。どちらも大事だが、(2)の方が具体性や自分の強みが出せるはず。こちらを重点的に考えてみよう。

最後になにか私達側に質問や一言アピールなどありますか?

→これ、びっくりしちゃって笑ってしまった。ああ、こういう質問もありえるんですねぇ、なんて話して、第1希望の要請への熱意を語った。

(書類の履歴を見て)このボランティア活動はなぜやったの?

→正直、就活のネタになるかと思って行きました。でもそれが物心ついてから初めての海外旅行で、英語でのコミュニケーションとか文化の違いとかそういうのを認識するきっかけになり、今につながっていると思う。もうひとつのボランティア活動は1回目のボランティアが楽しかったので行った。

海外旅行が多いらしいけど、どこに行ったの?

→仕事、プライベート合わせて40カ国以上行きました。自分で言うのもなんですが、途上国慣れはしている方だと思います。(その後は行ったことのある僻地の話とかでちょっと盛り上がった)

青年海外協力隊に応募することに対して、両親や家族の意見は?

→全く無い。妹がいて、彼女が中学生の時から海外留学を繰り返していたので、そういった理解はとてもある両親。むしろ、今からチュークに遊びに行きたいと行っています(笑)

 派遣後、まずは何をしたいですか?

→観光というのは遊ぶこと。語弊があるかもしれませんが、とにかく遊びたいです。たくさん遊んで、面白いものを見つけて、それを発信する。

自分の強みを教えてください。長所を5つ教えてください。

他の人が聞かれたらしい。

専門面接で聞かれたこと、質問

専門面接はすこし圧迫感があったが、俺としては観光業界に詳しい人と話せたこともあり、普通に楽しかった。事前に要請の内容、任地の現状、普段の仕事の知識、業界知識があれば話はできると思う。特に要請の内容、任地の現状を知って、どうしたいかという点がポイントかな。(下記、各質問の→以降は俺が回答)

派遣後、まず何をしてみたいですか?青年海外協力隊後の進路はどうするの?海外旅行が多いらしいけど、どこに行ったの?なぜこの要請を希望したのか?なぜ、ひとつの要請にしか希望をしていないのか?

→前述の通り、一般面接と同じ回答をした。

現在の仕事について、どんなことをしているのか、何を担当しているのか、過去の異動などを教えて下さい。

→仕事の話をした。自分の成果となっている雑誌やガイドブック、パンフレットなどを実際に面接会場まで持っていったのでそれを使って説明。相手も専門家なので、主体者、金額、目的、座組などの商談のようなことまで聞いてきた。

希望している任地の現状をどう考えてる?

→行ったことがないから仮説です。という前置きをした上でネットで調べたことなど知識をふまえて話した。ジープ島、沈船ダイビング、というかなり強い観光資源を持っていながら、経済の発展が遅れており、情報発信が最重要事項かと思います。

(職種別試験解答用紙を見て)こういう風に書いてあるけど、現地にいったらどんなことをしてみたい?何が問題だと思う?

→相手も専門家なので、難しかったが、事前に現地の旅行関係の状況をかなり調べておいたのでなんとかなった。

あなたにとってどんなことがこの国の観光のポイントになると思う?過去には途上国の観光事例ではこんな事例があるんだけど、知ってる?どう思う?

→こういう質問というか意見交換もあるのね。素直に面接官の話を聞いて、わからないところは聞いた。

実は(任地名)にはこういう事情もあるんだけどどう思う?ウェディングツーリズムと書いてあるけど、具体的にはどうやって増やしていくつもり?

→同じく、素直に面接官に事情を聞いて、自分のアイディアや意見を話した。無理に理想論を語るというよりは、無理なものは無理というスタンスで話した。

JICA青年海外協力隊受験時の健康診断

面接前の健康診断もポイントになる。よほどの問題点がなければ、多少不健康でも受かる。普段の健康診断でB、Cくらいの判定なら問題ない。もし再検査とかになるような人は青年海外協力隊の健康診断も落ちる可能性が高い。

医療機関が整っておらず、生活環境が過酷な途上国で2年生活できる健康的な身体が必要。女性は生理不順とかで条件付き合格になることもあるらしいし、男性でもスポーツで炒めた腰痛でダメって人もいるらしい。

俺の場合は小児喘息が不安だったけど、完治しているから問題なし。動物・ホコリ・花粉のアレルギーも大丈夫だった。あとは生まれつき、血がドロドロで赤血球とかが多いので普段から水を多く飲むなどして、健康診断の結果は大丈夫だった。

もし、健康診断に懸念点があるならそれが一番のハードルになるかもしれない。応募前に相談もできるので応募前にJICAに相談したほうがいい。内容によっては条件付き合格もあるので、嘘はつかずに正直に伝えよう。 

 

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